インド旅行7日目 ツアーガイド4人組と飲む。嘘つきだけど憎めないインド人

雑貨屋で服とか雑貨を見てると、俺が紹介した店では買わないくせに、という空気がガイドから漂う。「私が紹介するお店は少し高いよ。でも本物。街のお店は偽者ばかり。」

旅行ガイドが信用されていないと感じる問題

ガイドをしてると、お客がお店で買ってきた商品でのトラブルが多いらしい。むかしに彼の客がマーケットでTシャツを10枚買ってお土産にしたらしい。日本に持って帰って開けてみると、Tシャツの表しかなかったそうだ。もちろん着れない。そういう時に、ガイドに連絡が入るらしいが、勝手に買ったものはどうしようもない。だから、あまり自由に買い物してほしくないようだ。

確かに分かるのだが、ただ、僕は本物が欲しいわけじゃない。裏がないTシャツは駄目だけど、ネタとしては面白い。でも、この説明をインド人に理解してもらうのはすごく難しい。

僕は偽者のガンジーTシャツが安く買えたら大満足なのです。台湾でも「I love 台湾」のTシャツを探してたら、「なんでそんなTシャツが欲しいのか理解できない。」と台湾人に首を傾げられた。だけど、そういう現地でしか買えない、変わったものが欲しいヤツもいるんです。

ブランドに興味ある人は、ブランド商品が安く手に入ると嬉しいかもしれないが、僕みたいにブランドに興味ない人間もいるのです。それを分かって欲しいから説明するのだが、この考え方は理解が難しいようで、ガイドからすると、自分が信用されていない、と感じるようです。

難しいです。

雑貨屋や本屋をブラブラしてたら、HISのガイドさんも合流して、ホテルに帰ることにした。

インド人ガイド4人組と飲む

夜は、パールでガイド4人と飲みました。彼らは日本語学校で一緒に勉強した仲間で、今は違う会社でそれぞれツアーガイドの仕事をしている。HISで働いている人が1人、STWで働いている人が3人(僕らのガイドを含む)

彼らは時間を調整して、こうやって集まって飲むらしい。本当に仲良くて、楽しそう。最近は忙しくて、月に1回ぐらいの集合だが、昔はもっと頻繁に会っていたらしい。

ちなみに、実は仕事中だったりするので、1人は22時にお客様を送りに行くし、1人は22時にお客様を送迎する。今日泊まるホテルは、彼らの集合にあわせてブッキングされたことは容易に理解できた。

傷心中のインド人ガイド

昨日までガイドをしていた日本人が日本に帰って、傷心中のガイドさん。背中が悲しそう。

「日本人はすぐ僕らのことを忘れる。みんな忙しいから、って言う。でも、僕たちガイドは休みがないよ。僕たちのほうが忙しいよ。僕は6ヶ月家族と会ってないよ。」

「いいお客さんをガイドすると、さよならするときに悲しいから、いいお客さんじゃないほうがいいよ。仕事だけしてたらいいからね。」

彼はインドの北のほうに住んでいて、今回の旅行でしばらくお休みのようです。日本人ガイドの仕事は稼ぎ時がある。GW、夏休み、冬休み。この時期に稼ぐと、しばらく仕事はないそうだ。

休みがないと言いつつ、しばらく休むところがインド人っぽい。「今日はいっぱいお酒を飲んで忘れるよ!」そう言って、ビールを飲んでいました。

HISのインド人ガイド

HISのガイドさんは埼玉に住んでた経験があって、日本語が流暢。関西人の僕には、絶妙のタイミングで、「なんでやねん!」と突っ込んでくる。日本に日本人の彼女がいて、夏にはインドに来るらしい。

彼だけではない。4人とも日本人の彼女がいる。インド人ガイドは日本人にモテるんでしょうね。彼らの友達が六本木でカレーのお店をやっているそうなので、一度行ってみたい。

そう言えば、なぜだか知らないがこのガイドは、BEGINの島人ぬ宝(しまんちゅうぬたから)の歌をずっと鼻歌で歌っている。それも、さび部分ではなく、

どうしたらいいのか、分からない。

の部分だけを定期的に呟く。日本語は理解しているはずなので、不思議です。なにか悩んでいるのでしょうか?笑ってしまいます。

ぷっくらしたインド人ガイド

もう1人のガイドは、ちょっとぷっくらしてて、この人もすごく日本語が上手。「自分はビールっ腹ですから!」と笑う。彼も僕が関西人だと知ると、「儲かってますか?」「なんでやねん!」と関西弁で話してくる。

はじめて会ったときも、「お腹を壊しているなら、カレーは控えたほうがいいですよ」「ポカリをたくさん飲むといいですよ。」と流暢に話しかけてきた。人懐っこい笑顔。

「俺たちは忙しい、がんばって働いている」と彼らは言う。確かにガイドさんは忙しいと思う。しかし、日本人の忙しいとはちょっと違う。何かが削り取られているような日本の忙しさを、うまく説明できなかったです。

ここの4人の中で日本に行ったことあるのはHISの彼だけ。他の3人は行ったことがない。とても日本に行きたいと彼らは口を揃えて言う。

インド人は日本に行きたくても、ビザが取れないから、なかなか行けないそうだ。日本人感覚だと、事務手続きすれば観光ビザなんて取れそうだけど、インド人が日本に来るのは容易ではないのだ。日本人の推薦状があると、取りやすいらしい。

そういや、グプタさんも言ってたな。日本人とインド人が組めば日本でビジネスができる。数年でお金は2倍にできる、って。日本人がオーナーとなってカレー屋さんを作って、インド人を雇用すればできるけど、インド人だけでカレー屋を開くのは難しいのだろう。

僕らのインド人ガイド

チャオラさんが珍しく英語で話す。この旅行で2回目だ。

1回目は、たぶん旅行の2日目

Do you trust me?

眉間に皺をよせて聞かれた。もちろん、「信用している」と答えたが、腑に落ちない顔をしてたのを覚えている。今回は、

Life is sad and joy. Joy come after sad. Sad come after joy

ガイドで人との出会いを繰り返し悟りを開いたのかもしれん。

距離が遠く、生活が全然違うと連絡は取らなくなる。誰でもそうだと思う。イギリスで1ヶ月いっしょに過ごしたイタリア人ともFacebookで繋がっているが、特に話はしない。話すことがないのだ。バンクーバーで仲良かった韓国人のDopheはどこにいるか分からない。日本での多忙な日々はゆとりをなくす。その多忙な日々で得られるものは何なんでしょう?

僕まで感傷的になりました。

解散

10時30ごろに解散。全員で写真を撮ったが、インド人に渡したカメラはなぜかマニュアル設定に変わっており、この日を境に写真はすべてピンボケ。このときの写真もピンボケ。ホテルに戻ったら、疲れて即寝でした。

インド人は嘘つきですが、いい人が多い。なんか憎めない。笑顔でナマステーと挨拶すると、みんな笑顔で返してくれます。

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